はじめに
40代を過ぎると、なんとなく疲れやすかったり、気持ちの浮き沈みが増えたりと、心や体の小さな変化を感じる方が少なくありません。特に更年期に差しかかる頃は、ホルモンバランスの変動により「昨日まで平気だったことがつらい」と思う日もありますよね。
そんな時に大切なのは、自分を責めることではなく、優しく労わること。薬やサプリに頼るのも一つの方法ですが、日常の中でできる“ナチュラル養生法”を取り入れることで、心と体をゆるやかに整えることができます。
今回は、忙しいワーママでも続けやすい「更年期の揺らぎに寄り添う養生法ベスト5」をご紹介します。
食で整える ― “やさしい食養生”
季節の野菜を取り入れる
旬の食材には、その時期の体をサポートしてくれる栄養がたっぷり含まれています。例えば、春ならデトックス効果のある山菜、夏なら体を冷ますトマトやきゅうり、秋冬なら体を温める根菜類。無理に特別な食材を探すよりも、スーパーで手に入る旬の野菜を取り入れるだけで、体が自然と整っていきます。
発酵食品で腸を元気に
腸内環境が整うと、気持ちの安定にもつながります。納豆や味噌、キムチ、ヨーグルトなど、発酵食品を毎日の食事に少しずつ取り入れてみましょう。お味噌汁を一日一杯飲むだけでも、心がほっと落ち着きます。
温かい飲み物でリラックス
冷たい飲み物は体を冷やし、巡りを滞らせてしまいます。ハーブティーや白湯など、体を内側から温める飲み物を意識して選ぶと、冷え対策にもなり、気持ちも穏やかに。
動いて整える ― “やわらか運動習慣”
軽いウォーキングで気分転換
毎日が忙しいワーママにとって、本格的な運動を続けるのはハードルが高いもの。そんな時は、家の近くを15分ほど歩くだけでも十分です。歩きながら季節の風を感じると、頭の中もスッキリして心のリフレッシュになります。
ストレッチでめぐりを良くする
デスクワークや家事で同じ姿勢が続くと、体はこわばりがち。寝る前に軽く肩や首を回したり、腰を伸ばすだけでも血流が良くなり、眠りやすくなります。
ヨガやピラティスで深呼吸
呼吸と動きを合わせるヨガやピラティスは、自律神経を整える効果が期待できます。週に1回でもオンラインレッスンや動画を見ながら取り入れてみると、心がふっと軽くなる感覚を味わえるはずです。
香りで整える ― “アロマ養生”
ラベンダーで心を落ち着ける
眠れない夜や気持ちが高ぶっている時には、ラベンダーの香りがぴったり。アロマストーンに数滴垂らしたり、枕元に置くだけで、自然と呼吸が深くなります。
柑橘系で気分をリフレッシュ
オレンジやグレープフルーツなどの爽やかな香りは、朝の気分を切り替えるのにおすすめ。ハンドクリームやルームスプレーに取り入れると、家事や仕事の合間にリフレッシュできます。
自分だけの香りを持つ
お気に入りの香水やアロマブレンドを一つ決めて“お守りの香り”にしておくと、外出先でも安心感を得られます。自分を包み込むような香りは、心の支えになります。
おすすめアロマブレンド
ブレンドすることで、香りの奥行きが増し、より心や体に寄り添ってくれます。簡単にできるおすすめの組み合わせを3つご紹介します。
- 安らぎブレンド（リラックスしたい夜に）
- ラベンダー 2滴
- オレンジスイート 2滴
- ゼラニウム 1滴
→ 甘くやさしい香りが広がり、心を解きほぐしてくれます。
- リフレッシュブレンド（気分を切り替えたい朝に）
- レモン 2滴
- ペパーミント 1滴
- ローズマリー 1滴
→ すっきり爽快な香りで、頭が冴えてやる気を引き出してくれます。
- 癒しブレンド（疲れを感じたときに）
- イランイラン 1滴
- ベルガモット 2滴
- フランキンセンス 1滴
→ エキゾチックで落ち着いた香りが、緊張をゆるめて心を深く休ませてくれます。
精油をディフューザーに垂らして香らせたり、ティッシュやコットンに落としてデスクに置くだけでも効果的。日常の小さな習慣として取り入れてみてください。
暮らしを整える ― “環境養生”
部屋をシンプルに保つ
散らかった空間は気持ちの乱れにもつながります。毎日完璧に片付ける必要はありませんが、「帰宅したらソファに物を置かない」など小さなルールを決めるだけで、暮らしが軽やかになります。
自然の光と風を取り入れる
朝はカーテンを開けて太陽の光を浴びるだけで、体内時計がリセットされます。風通しの良い部屋は気持ちも明るくしてくれるので、窓を開ける習慣を持つと良いですね。
夜の照明を工夫する
夜は明るすぎる照明を避け、間接照明やキャンドルで穏やかな空間をつくりましょう。体が自然と「休むモード」に入り、眠りの質も高まります。
心を整える ― “メンタル養生”
書くことで気持ちを整理する
心がざわつくときは、ノートに思いを書き出すだけでも気分が軽くなります。「今日は疲れた」「でもこんな小さな嬉しいことがあった」と書くだけで、自己対話が生まれます。
小さな楽しみを持つ
お気に入りのカフェでお茶をする、好きなドラマを見る、花を飾る…。そんな小さな楽しみを一日の中にちりばめると、気持ちが安定しやすくなります。
一人時間を大切に
家族や仕事に追われがちなワーママこそ、自分だけの時間を確保することが大切。10分でも好きな音楽を聴いたり、深呼吸をしたりするだけで、心に余裕が生まれます。
まとめ
更年期は誰にとっても自然なライフステージのひとつ。決して「不安な時期」だけではなく、自分を大切に見つめ直すきっかけにもなります。
今回ご紹介した“ナチュラル養生法”は、どれも簡単に日常に取り入れられるものばかり。食事、運動、香り、暮らし、心の整え方―。そのどれもが、小さな積み重ねによってあなたを支えてくれます。
忙しい日々の中でも、少しずつ自分を労わる時間を増やしてみませんか？ きっと心も体も、しなやかに整っていくはずです。
