はじめに
冬になると、手足が冷たくなったり、朝の目覚めがつらく感じたりしませんか?特に忙しいワーママ世代は、家事や仕事に追われて体を冷やしがち。知らず知らずのうちに「冷え」が慢性化し、肩こりやむくみ、疲れやすさの原因になっていることもあります。
そんな季節におすすめなのが、体を芯から温める「太陽礼拝(スーリヤ・ナマスカーラ)」というヨガの基本ポーズ。ゆっくりと呼吸を合わせながら全身を動かすことで、血流を促し、代謝をアップしてくれます。
今回は、初心者でも自宅でできる太陽礼拝のやり方と、冬の温活にうれしい効果をわかりやすくご紹介します。朝の5分から始めて、冷え知らずの体をつくりましょう♪
太陽礼拝とは?心も体も温まるヨガの基本動作
太陽礼拝の由来と意味
太陽礼拝(スーリヤ・ナマスカーラ)は、インドの伝統的なヨガの動きで、「太陽に感謝を捧げる礼拝」という意味があります。
太陽は生命力やエネルギーの象徴とされ、その光を体に取り込むように動くことで、心身のバランスを整える効果があるといわれています。
1回の太陽礼拝は12のポーズで構成され、全身を前後に大きく伸ばしたり、体を反らせたりする流れの中で、自然と筋肉が温まり血行が促進されます。まるで全身のスイッチを入れるような感覚です。
朝ヨガにぴったりな理由
太陽礼拝は、朝に行うと特に効果的。眠っている間に冷えた体を優しく温めてくれるうえ、深い呼吸で自律神経を整え、心もスッキリと目覚めさせてくれます。
冬の朝に布団から出るのがつらいときも、「まず3回だけやってみよう」と決めてマットに立てば、自然と体が軽くなるはずです。
太陽礼拝の効果:冬の温活にうれしい理由
全身の血流を促してポカポカに
太陽礼拝では、手・足・背中・お腹など、全身の大きな筋肉をバランスよく使います。これによって血液の巡りが良くなり、冷えた末端までしっかり温まります。
特に、肩甲骨や股関節の周りを動かすことで、体の「熱をつくるエンジン」が活性化され、代謝もアップ。運動が苦手な方でも、無理なく“温活運動”ができるのが魅力です。
自律神経を整えて冷えにくい体に
冬の冷えには、ストレスや自律神経の乱れも大きく関係しています。太陽礼拝のゆったりとした呼吸法は、副交感神経を刺激し、緊張をほぐしてリラックス効果をもたらします。心が落ち着くことで血流もスムーズになり、自然と冷えにくい体質へと近づいていきます。
ホルモンバランスにも良い影響
さらに、骨盤周りや腹部を大きく動かすことで、女性ホルモンの分泌にも良い刺激を与えます。PMS(月経前症候群)や更年期による不調を感じている方にも、太陽礼拝はおすすめ。体を温めながら、心のバランスも整える一石二鳥の温活法です。
自宅でできる!太陽礼拝の基本ポーズと流れ
ここでは、初心者でも無理なくできる「太陽礼拝A(スーリヤ・ナマスカーラA)」の流れをご紹介します。
① 山のポーズ(タダーサナ)
マットの前方に立ち、両足をそろえて背筋を伸ばします。
胸を開き、両手を胸の前で合わせて深呼吸。心を落ち着けて、自分の内側に意識を向けましょう。
② 胸を開くポーズ(ウルドゥヴァ・ハスターサナ)
息を吸いながら両手を上へ伸ばし、体を軽く反らせます。
朝の光を全身に浴びるようなイメージで、背中を気持ちよく伸ばしましょう。
③ 前屈のポーズ(ウッターナーサナ)
息を吐きながら、上体をゆっくり前へ倒します。
膝を軽く曲げてもOK。太ももや腰をゆるめ、背中のこわばりをほぐしていきます。
④ 半分の前屈(アルダ・ウッターナーサナ)
吸う息で上体を半分起こし、背筋をまっすぐにします。
お腹を引き締め、背中を長く伸ばすのがポイントです。
⑤ 板のポーズ(プランク)~⑥ チャトランガ
両手を床に付き、息を吐きながら足を後ろに伸ばしてプランク姿勢へ。
体を一直線に保ち、腕立て伏せのように肘を曲げてチャトランガ(腕の力のポーズ)へ。
⑦ 上向きの犬のポーズ(ウルドゥヴァ・ムカ・シュヴァーナーサナ)
息を吸いながら胸を前に押し出し、背中を反らせます。
肩を下げて胸を開くことで、姿勢改善や代謝アップにも◎。
⑧ 下向きの犬のポーズ(アド・ムカ・シュヴァーナーサナ)
息を吐きながらお尻を高く持ち上げ、体を逆V字にします。
腕と脚でしっかり床を押し、全身を心地よく伸ばしましょう。ここで数呼吸キープ。
⑨〜⑫ 逆の流れで元の立位へ戻る
再び前屈 → 半分の前屈 → 胸を開くポーズ → 山のポーズに戻ります。
これで1セット。慣れてきたら3〜5回繰り返してみましょう。
続けるコツとおすすめのタイミング
朝5分の習慣に
太陽礼拝は、短い時間でもしっかり体を温めてくれるのが魅力です。忙しい朝こそ、あえて“たった5分だけでも動く”と決めることで、じんわり体がほぐれて気持ちも前向きになります。
朝は自律神経が切り替わる大事なタイミングでもあるため、深い呼吸を伴う太陽礼拝は1日のリズム作りにぴったり。起きたら白湯を一杯飲んでから行うと体温が上がりやすく、温活効果もさらに高まります。
無理せず「心地よい範囲」で
毎日続けるコツは、完璧を目指さず「気持ちよく体を動かせる範囲」を優先すること。体が重い日や疲れが溜まっている日は、ポーズを浅くしてもOKです。
ヨガは頑張りすぎるほど筋肉が緊張してしまい、逆に血流が悪くなることも。自分のペースで無理なく続けることで、体は自然と柔らかくなり、冷えにくい巡りの良い体へと変化していきます。
おすすめの服装&環境
・動きやすく、体を締め付けないウェア
・床が冷たいときは厚めのマットや靴下を
・朝日が差し込む窓辺など、気持ちのいい空間で
香りが好きな方は、柑橘系のアロマ(オレンジ・グレープフルーツなど)を焚いて、自分がリラックスできる環境を整えると、ヨガの時間が小さなご褒美時間に変わり、習慣化もしやすくなります。
温活女子におすすめ!太陽礼拝+αの工夫
ハーブティーで内側から温める
ヨガを終えた後の体は血流が活発になり、内側からの温め効果がさらに高まるタイミングです。そこでおすすめなのが、ショウガやシナモン、ルイボスなど、体を温めるハーブを使ったホットティー。
太陽礼拝でほぐれた体に優しく染み渡り、じんわりと芯から温めてくれます。香りのリラックス効果も加わり、朝の慌ただしさがふっと軽くなる、あたたかなひとときをつくってくれます。
ヒートクッションで保温サポート
冬場は、運動で温まった体がそのまま冷えてしまう“冷え戻り”が起きやすいのが悩みどころ。ヨガの後は、腰回りやお腹、足元など大きな血管が通る部分をヒートクッションや湯たんぽで軽く温めると、ポカポカが長時間持続します。
体が冷えにくくなることで代謝も落ちにくくなり、日中の冷え対策にもつながるので、デスクワークの多いワーママにもとてもおすすめです。
夜ヨガとしてもOK
太陽礼拝は朝のイメージがありますが、夜のリラックスタイムに取り入れるのも◎。仕事や家事で緊張した筋肉をストレッチするようにほぐし、深い呼吸で自律神経を整えることで、睡眠の質がぐっと上がります。
お風呂上がりの温まった状態で行うと、体も動かしやすく、心身ともに“ゆるむ”感覚が心地よいはず。寝つきがよくなり、翌朝の冷え対策にもつながるので、夜ヨガもぜひ習慣にしてみてください。
まとめ
太陽礼拝は、体を温めるだけでなく、心まで前向きにしてくれる魔法のようなヨガ。
忙しい毎日の中でも、ほんの5分、自分のための時間を持つことで、体も心もリセットされます。
冷えに悩む冬こそ、太陽のエネルギーを取り入れて、体の芯からポカポカに。
毎日の生活の中に太陽礼拝を取り入れて、“温もり上手な冬”を過ごしてみませんか?


