はじめに
朝起きた瞬間から手足が冷たくて、なかなか布団から出られない。冬になるとそんなお悩みを感じる方も多いのではないでしょうか。
特に40代の女性は、ホルモンバランスの変化や筋肉量の減少、ストレスなどが重なって、「冷えやすい体質」になりやすい時期でもあります。
冷えを感じると、肩こりや頭痛、だるさ、さらには肌のくすみや乾燥など、美容面にも影響が出てしまうことも…。
そんな冷え対策のカギになるのが「血流」です。体の巡りが良くなることで、手足の先までポカポカと温まり、冷えにくい体をつくることができます。
今回は、冬にこそ取り入れたい「血流アップ温活法」をご紹介します。日々の暮らしの中でできる簡単な方法ばかりなので、ぜひ今日から実践してみてくださいね。
血流が悪くなる原因とは?
冷えの根本には“巡りの滞り”がある
冷えを感じるとき、単に「寒いから」と思いがちですが、実は体の中で血液の巡りが滞っていることが多いのです。血流が悪くなると、酸素や栄養が全身に届きにくくなり、末端が冷たくなってしまいます。
女性が特に冷えやすい理由
女性は男性に比べて筋肉量が少なく、熱を生み出す力が弱いのが特徴です。また、デスクワークで長時間同じ姿勢が続いたり、ストレスやホルモンバランスの乱れによって自律神経が乱れやすいことも、血流を悪くする要因です。
40代から意識したい“冷えのサイクル”
冷える → 血行が悪くなる → 代謝が下がる → さらに冷える…
この悪循環に入ると、慢性的な冷え体質になってしまうことも。冬はもちろん、春先まで続く「冷えぐせ」を防ぐためにも、日常的に巡りを整えるケアが欠かせません。
冬の血流アップに効く!生活習慣の温活術
朝の「白湯習慣」で体の内側から温める
起き抜けに冷たい水を飲むよりも、温かい白湯をゆっくり飲むのがおすすめです。白湯は、内臓をやさしく温めて血の巡りを促し、代謝を高めてくれます。
朝にマグカップ1杯の白湯を5分ほどかけて飲むだけで、体の芯からポカポカに。生姜をひとかけ入れて“ジンジャー白湯”にすれば、さらに効果的です。
「ながらストレッチ」で筋肉をほぐす
忙しいワーママにとって、運動の時間をしっかり取るのはなかなか難しいもの。そんなときは「ながら温活」がおすすめです。
たとえば、歯磨き中にかかとの上げ下げをしたり、テレビを見ながら足首を回すだけでも、ふくらはぎの血流を促すことができます。“第二の心臓”と呼ばれるふくらはぎを意識的に動かすことで、下半身の冷え改善に効果的です。
入浴は「40℃・15分」が理想
シャワーだけで済ませず、できれば湯船につかる時間を取りましょう。お湯の温度は少しぬるめの40℃前後、15分ほどじっくり浸かるのがベスト。血管がゆるみ、全身の血流がスムーズになります。入浴後に冷たい空気で体が冷えないよう、すぐに保湿と保温を忘れずに。
食べて巡る!血流を促す温活ごはん
「赤・黒・オレンジ色」の食材を意識
体を温める食材には、色にも特徴があります。
・赤:クコの実、唐辛子、ナツメ、牛肉、味噌、梅干し
・黒:黒豆、黒ごま、ひじき、黒酢、黒米、黒砂糖、きくらげ
・オレンジ:かぼちゃ、みかん、干し柿、にんじん、さつまいも
これらの食材は血行促進に役立つ成分を多く含み、体を中から温めてくれます。寒い季節は、毎日の食卓に少しずつ取り入れてみましょう。
「たんぱく質」で熱を生み出す
冷え対策には筋肉量をキープすることも大切。筋肉は体の“発熱工場”のような役割を持っています。鶏むね肉や豆腐、卵、魚など、良質なたんぱく質を意識して摂ることで、代謝アップにつながります。
特に朝食にたんぱく質を取り入れると、1日のエネルギー代謝がスムーズに働きます。
「スパイス温活」でポカポカ料理を楽しむ
カレーやスープにシナモン、クミン、ターメリックなどのスパイスをプラスするのもおすすめ。スパイスには血管を拡張し、巡りをよくする作用があります。
冷えが気になるときは、ショウガたっぷりのスープやホットチャイを取り入れて、食事を楽しみながら温活しましょう。
「赤・黒・オレンジ色」の食材を使った温めレシピ3選
① 生姜香る*にんじんと鶏肉のポカポカ味噌スープ(オレンジ×赤)
材料(4人分)
- にんじん … 2本
- 鶏もも肉 … 300g
- 玉ねぎ … 1個
- 生姜(すりおろし) … 大さじ1
- だし汁 … 800ml
- 味噌 … 大さじ3〜4
- ごま油 … 小さじ2
- 小ねぎ(仕上げ用) … 適量
作り方
- にんじんは薄い半月切り、玉ねぎは薄切り、鶏もも肉は一口大に切る。
- 鍋にごま油を熱し、生姜を炒めて香りを立たせる。
- 鶏肉と玉ねぎを入れて炒め、全体に油が回ったらにんじんを加える。
- だし汁を入れて10〜12分ほど煮る。
- 火を弱め、味噌を溶き入れる。
- 器に盛り、小ねぎを散らす。
【ポイント】
生姜+味噌の組み合わせは血流アップに最適。にんじんの甘みがやさしく、家族みんなが飲みやすいスープです。
② 黒ごまがアクセント*さつまいものほっこり煮(黒×オレンジ)
材料(4人分)
- さつまいも … 大1本
- だし汁 … 300ml
- しょうゆ … 大さじ1
- みりん … 大さじ1
- 砂糖 … 小さじ2
- 黒ごま … 大さじ2
- 塩 … ひとつまみ
作り方
- さつまいもは1.5cmの輪切りにし、水に5分ほどさらす。
- 鍋にだし汁と調味料(しょうゆ・みりん・砂糖・塩)を入れて火にかける。
- さつまいもを入れ、落としぶたをして10〜12分煮る。
- 汁気が少なくなったら火を止め、黒ごまをたっぷりまぶす。
【ポイント】
黒ごまの香ばしさとミネラルで血行促進。冷めても美味しいので、お弁当にも◎。
③ ピリ辛がクセになる*豚キムチとにんじんの炒めもの(赤×オレンジ)
材料(4人分)
- 豚こま切れ肉 … 300g
- キムチ … 200g
- にんじん … 1本
- もやし … 1袋
- ごま油 … 大さじ1
- しょうゆ … 小さじ1
- 砂糖 … 小さじ1
- 白ごま … 大さじ1
作り方
- にんじんは細切りにする。
- フライパンにごま油を熱し、豚肉を炒める。
- 色が変わったらにんじん、キムチを加えて炒め合わせる。
- もやしを加え、しょうゆ・砂糖を入れて味を整える。
- 最後に白ごまをふる。
【ポイント】
キムチの「赤い食材パワー」で体がぽかぽか。にんじんを加えることで甘みが出て、子どもでも食べやすくなります。
血流を整えるリラックス習慣
深呼吸で自律神経を整える
忙しさやストレスで呼吸が浅くなると、血流も滞りがちに。意識して深呼吸をすることで、自律神経が整い、体がリラックスモードに切り替わります。
寝る前に「4秒吸って、6秒吐く」を数回繰り返すだけでもOK。副交感神経が優位になり、眠りの質も上がります。
温かいハーブティーで心も体もほぐす
冷えを感じたときは、カモミールやジンジャー、シナモンブレンドなどのハーブティーをゆっくり味わってみましょう。香りのリラックス効果と体を温める作用で、心も体もほぐれていきます。お気に入りのマグカップで飲むだけでも、ちょっとした癒しの時間に。
就寝前の“温めポイント”を意識
寝る前に首・お腹・足首の3点を温めると、全身の血流が良くなります。レンジで温めるタイプのあずきカイロや湯たんぽを使えば、手軽にできて経済的。特に首を温めると副交感神経が刺激され、ぐっすり眠れるようになりますよ。
血流アップの味方!おすすめ温活アイテム
遠赤外線ソックスやレッグウォーマー
足元の冷え対策には、保温力の高い遠赤外線繊維のアイテムがおすすめ。
デスクワーク中も自然に温めてくれるので、仕事の集中力もアップします。
ホットアイマスクで“巡り美人”に
目元を温めると血流が良くなり、顔色まで明るく見えます。使い捨てタイプでもよいですが、繰り返し使える温熱アイマスクならエコで経済的。就寝前の5分間で、心地よいリラックスタイムを。
“温感クリーム”でマッサージ
血流を促すためには、軽いマッサージも効果的。入浴後に温感タイプのボディクリームを使って、ふくらはぎや足裏をやさしくもみほぐすと、全身がじんわり温まります。香りの良いアロマ入りなら、リラックス効果も倍増です。
まとめ
冷えを感じるのは、体からの「巡りを整えて」というサイン。
冬こそ、体の中から血の流れを良くすることで、冷え知らずの快適な毎日を送ることができます。
白湯・ストレッチ・入浴・食事・リラックス。
どれも特別なことではなく、少しの意識で続けられるものばかりです。
体がポカポカと温まると、気持ちも自然と前向きになります。
血流を味方につけて、寒い季節も笑顔で過ごせる“温もり美人”を目指しましょう。


