はじめに
最近、美容や健康を意識する女性の間で注目を集めている「発酵ドリンク」。その中でもひときわ人気を集めているのが「コンブチャ(Kombucha)」です。
コンブチャと聞くと、日本の「昆布茶」を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、実はまったく別物。紅茶や緑茶に砂糖を加え、“発酵”させてつくる海外発のドリンクです。
腸内環境を整えたり、美肌づくりをサポートしたりと、女性に嬉しい働きがたくさんあるコンブチャ。市販でも購入できますが、実は自宅でも簡単に育てて楽しむことができるんです。
今回は、そんな「手作りコンブチャの始め方」と、「続けるためのコツ」を、忙しい40代ワーママにもできるやさしい方法でご紹介します。
コンブチャってどんな飲み物?
発酵のチカラで生まれる“腸にやさしい”ドリンク
コンブチャは、砂糖入りの紅茶や緑茶に「スコビー(SCOBY)」と呼ばれる発酵菌の塊を加えて発酵させたドリンクです。
このスコビーには、乳酸菌や酵母、酢酸菌など、腸内環境を整える微生物がたっぷり。時間をかけて発酵させることで、やさしい酸味とほのかな甘みが生まれ、スパークリングのような爽やかな飲み口に変わります。
腸が整うことで、便通がスムーズになったり、肌の調子がよくなったりと、内側からの“きれい”を実感できる方も。忙しい毎日の中で、ちょっとしたリフレッシュタイムにもぴったりです。
海外セレブから火がついたヘルシートレンド
コンブチャが世界的に注目されたのは、ハリウッド女優やモデルが愛飲していることがきっかけ。
「デトックス効果を感じる」「体が軽くなった」などの口コミが広がり、アメリカではスーパーやカフェでも手軽に購入できるようになりました。
日本でも健康志向の高まりとともに、オーガニックショップやナチュラル系カフェで見かける機会が増えています。
手作りコンブチャを始めよう
必要な材料と道具をそろえる
手作りコンブチャは、実はとてもシンプル。まずは基本の材料を用意しましょう。
〈材料〉
- 紅茶(または緑茶)…ティーバッグ2個
- 砂糖…70〜80g
- お湯…1L
- スコビー(市販または友人から分けてもらう)…1枚
- スターター液(前回のコンブチャ液または市販の無添加コンブチャ)…100mlほど
〈道具〉
- ガラス瓶(1Lサイズ程度)
- 木べらまたはスプーン(ステンレス以外)
- 清潔な布またはキッチンペーパー
- 輪ゴム
発酵食品づくりでは“清潔さ”が大切。瓶やスプーンは煮沸消毒し、水分をよく拭き取っておきましょう。
つくり方ステップ
- 紅茶を煮出す
お湯に紅茶ティーバッグを入れて、濃いめに煮出します。 - 砂糖を加える
紅茶が熱いうちに砂糖を溶かし、よく混ぜます。 - 常温まで冷ます
熱いままスコビーを入れると菌が死んでしまうので、必ず常温まで冷ましてください。 - スコビーとスターター液を加える
冷めた紅茶をガラス瓶に注ぎ、スコビーとスターター液を入れます。 - 布でフタをして発酵
瓶の口を布で覆い、輪ゴムで留めます。風通しのよい室温(25〜30℃)で5〜10日ほど発酵させます。
発酵が進むと、ほのかな酸味と炭酸のような気泡が生まれます。甘みが残るうちはまだ発酵途中。お好みの酸っぱさになったら完成です。
飲み方と保存のポイント
飲むタイミング
おすすめは、朝の空腹時や食後。腸が活発に動く時間帯に取り入れると、よりスムーズに働いてくれます。
ただし、酸味が強いため、一度にたくさん飲むのは避け、1日100〜200mlほどを目安に楽しみましょう。
冷蔵保存でゆっくり楽しむ
完成したコンブチャは、清潔なボトルに移して冷蔵庫で保存します。冷やすことで発酵がゆるやかになり、風味も安定します。
1〜2週間を目安に飲み切るのがおすすめ。発酵が進むと味が酸っぱくなっていくので、好みのタイミングで飲みましょう。
フレーバーを加えてアレンジ
慣れてきたら、果物やハーブを加えて**「セカンド発酵」**にもチャレンジ。
- オレンジ+ミント:爽やかな朝にぴったり
- ベリー+ローズヒップ:女性らしい香りと美肌効果
- ジンジャー+レモン:冷えが気になる季節におすすめ
ボトルに果物を加え、常温で1〜2日置くとほんのりフレーバーが移り、見た目にも可愛いドリンクに仕上がります。
続けやすくするためのちょっとした工夫
週末にまとめて仕込む
平日はバタバタしてしまうという方は、週末にまとめて仕込みを。発酵は瓶の中で進むので、手間はほとんどかかりません。
紅茶を濃いめに煮出しておけば、平日の「飲み頃チェック」だけでOK。
おしゃれなガラス瓶で気分を上げる
キッチンに置くだけで気分が上がるような、デザイン瓶を使うのもおすすめ。
「毎日育てている」という感覚が楽しめ、習慣づけにもつながります。
SNSやノートで「発酵記録」をつける
発酵の進み具合や味の変化をメモしておくと、次の仕込みに活かせます。
また、SNSに写真をアップすれば、同じ趣味を持つ人との交流のきっかけにもなりますよ。
コンブチャライフをより楽しむために
家族と一緒に楽しむ
やさしい酸味とフルーティーな香りは、家族みんなで楽しめる味わい。
炭酸水で割ったり、フルーツジュースとブレンドしたりして、子どもや夫にも飲みやすくアレンジしてみましょう。
季節に合わせて素材を変える
春はいちご、夏はレモンやミント、秋はりんご、冬は生姜など、旬の食材を使えば飽きずに続けられます。
季節の香りを取り入れながら、家族の健康を支える“おうち発酵習慣”を楽しんでみてください。
まとめ
発酵のチカラで腸を整え、美しさを内側からサポートしてくれるコンブチャ。
材料はシンプルなのに、日々の変化を感じながら自分で育てる楽しみがあるのも魅力です。
忙しい毎日の中でも、キッチンの片隅でゆっくり発酵するコンブチャを眺めていると、自然と心が落ち着くはず。
体を思いやるやさしい習慣として、ぜひあなたの暮らしにも「手作り発酵ドリンク」を取り入れてみてくださいね。


