はじめに

毎日の家事、仕事、子育てで一日があっという間に過ぎてしまう40代の女性たち。自分のためにゆっくりとした時間を確保するのは、意識していてもなかなか難しいものですよね。
そんな忙しい日々の中で、心をふっと軽くしてくれる新しい習慣として注目されているのが“大人のぬり絵セラピー”です。子どものころに夢中になったぬり絵を、大人の視点で改めて楽しむと、驚くほど深いリラックス効果があると話題に。
今回は、40代女性が自分の時間を心地よく過ごすための“大人のぬり絵セラピー”の魅力と楽しみ方をご紹介します。
大人のぬり絵セラピーが人気の理由
1. 心が落ち着く「マインドフルな時間」
ぬり絵に向き合っていると、自然と手の動きに集中し、雑念がすっと消えていきます。“今この瞬間”に集中することで、頭の中のごちゃごちゃが静まり、ゆるやかに心が整っていく感覚を味わえるのが魅力です。
忙しい毎日の中では、気づかないうちに心が疲れてしまうこともありますが、ぬり絵はほんの数分取り組むだけでも気持ちを落ち着かせる効果が期待できます。
子どもの頃に感じたワクワク感も思い出し、心の深い部分が温かくなるような優しい時間を過ごせます。
2. 手軽に始められる趣味

必要なのは、ぬり絵と色鉛筆かペンだけ。特別な技術も準備も必要なく、思い立ったらすぐに始められる敷居の低さが人気の理由です。
「自分のための趣味を持ちたいけれど、時間もお金もかけられない」という40代女性にとって、ぬり絵は理想的な自己ケアのツール。
帰宅後のちょっとした時間や、子どもの寝かしつけ後、あるいは休日の午前中など、好きな瞬間にサッと始められるのが魅力です。どこででもできるので、外出先に持っていく人も増えています。
3. 「自分だけの作品」を持てる喜び
完成したページは世界にひとつだけの作品。色の組み合わせやタッチは十人十色で、同じ絵でもまったく違う印象に仕上がります。
「こんな色使いが好きだったんだ」「意外と細かい作業が得意かも」など、自分の新しい一面に気づくきっかけにも。
完成した作品をファイルにまとめたりSNSで共有したりすることで、小さな達成感が積み重なり、忙しい日常でも自己肯定感が自然と高まります。作品を眺めるたびに「今日も頑張ろう」と思えるのも人気の理由です。
大人のぬり絵の楽しみ方
1. テーマを選んで気分を変える
大人向けぬり絵には、植物、動物、風景、幾何学模様、ファンタジーなど、実にさまざまなテーマがあります。
リラックスしたい日は花や自然をモチーフにしたもの、頭を整理したい日は規則的なパターンの曼荼羅を選ぶなど、気分に合わせてテーマを選ぶことで、より自分らしい時間を作れるのが魅力です。
さらに季節に合わせてテーマを変えると、日常に小さな季節感が生まれ、心がほっと和むひとときに。選ぶテーマによって仕上がりの雰囲気が変わるため飽きずに続けられます。
2. 好きな色を自由に使う
大人のぬり絵に「正しい色」はありません。直感で選んだ色をそのまま使うことで、潜在的な感情やその日の気分がそっと浮かび上がってくることがあります。
普段選ばない色をあえて使ってみると、新しい自分に出会ったような気持ちになるのも醍醐味。
色を重ねていくうちに自然と気持ちが穏やかになったり、胸の奥に溜まっていたモヤモヤが少しずつほどけていくような解放感を味わえることもあります。自分自身を色で表現する時間は、心にとって貴重なリセットタイムになります。
3. BGMやアロマで雰囲気づくり

せっかくのぬり絵時間をより特別にするなら、音楽や香りをプラスしてみましょう。静かなピアノ曲や自然音を流すと、作業に集中しやすく、心もより深く落ち着きます。
アロマはラベンダーやベルガモットなど、リラックス感のある香りがおすすめ。自分の好きな香りや音に囲まれた空間でぬり絵をすると、いつものリビングが自分専用の癒しの部屋に早変わりします。
日常の延長でありながら、ほんの少し気分転換になる“自分だけの小さなご褒美時間”が作れます。
40代女性におすすめのぬり絵スタイル
1. 夜のリラックスタイムに
家事や仕事が落ち着いた夜は、気持ちをゆるめるのにぬり絵がぴったりな時間帯です。寝る前にスマホやテレビを見続けると頭が冴えてしまいますが、ぬり絵なら自然と心が静かに整っていきます。
照明をやや落とし、温かい飲み物を用意して、ページの一部だけ塗る“少しの時間”を楽しむのがおすすめです。
短い時間でも心が落ち着き、穏やかな気持ちで眠りにつく準備が整います。忙しい40代の女性にこそ取り入れてほしい、簡単でやさしい夜のセルフケア習慣です。
2. 親子で楽しむ
親子で楽しめるのも大人のぬり絵の魅力。お互いに違う絵を塗ったり、同じ絵を別々の色で仕上げたりすることで、新しいコミュニケーションが生まれます。
「どうしてその色にしたの?」「こんな塗り方があるんだね!」と、自然と会話が生まれ、日々のコミュニケーションもより豊かになります。
親子で作品を並べて飾ると、達成感や楽しさが共有できて、より一層心が温かくなるひとときに。子どもも大人も一緒に夢中になれる、素敵な時間の使い方です。
3. おうちカフェ風に楽しむ

お気に入りのマグカップにハーブティーを淹れたり、ほんのり甘いおやつを添えたりして“おうちカフェ”気分でぬり絵を楽しむのもおすすめ。
お気に入りのテーブルクロスやランプを使うだけで、普段のリビングが少しだけ特別な空間に変わります。気分が上がる環境を整えることで、より深くリラックスし、自分の時間が豊かに感じられます。
忙しさの中でも、小さな楽しみを見つけることで生活に彩りが生まれ「また明日も頑張ろう」という気持ちにつながります。
具体的なおすすめぬり絵本と画材
1. 人気の大人向けぬり絵本
- 「ひみつの花園」ジョハンナ・バスフォード著
繊細な植物や花々のイラストが広がり、色を重ねるたびにまるで物語を彩るような気持ちになれます。 - 「森の王国」福田利之・塗り絵BOOK
幻想的な動物や森の風景が描かれていて、非日常の世界に没入できます。 - 和柄や日本の四季をテーマにしたぬり絵
四季折々の草花や風景を楽しめるデザインは、落ち着いた和の雰囲気が好きな方におすすめです。
2. おすすめの画材

- 色鉛筆
「三菱ユニカラー」や「トンボ色鉛筆」などは発色が良く、初心者でも扱いやすい定番。重ね塗りにも強いのが特徴です。 - 水彩色鉛筆
「ファーバーカステル」や「カランダッシュ」の水彩色鉛筆は、塗った後に水筆でなじませると水彩画のような仕上がりになります。 - カラーペン
細かい模様には「スタビロ」や「サクラクレパス」のペンタイプも便利。発色が鮮やかで細部の彩色に適しています。
ぬり絵を続けるコツ
1. 無理せず短時間でもOK
ぬり絵を続けるための一番のコツは、完璧を求めすぎず「少しだけ」を積み重ねることです。1ページを仕上げようとすると負担に感じてしまいますが、10分だけ、模様の一部分だけ、と小さな目標で取り組むと気軽に続けられます。
短時間でも色を乗せることで心が整い、達成感も得られるため、忙しい40代女性でも無理なく習慣化しやすくなります。ゆっくり自分のペースを大切にすることが長続きの秘訣です。
2. お気に入りの画材を揃える
ぬり絵を続けるモチベーションを高めたいなら、自分が心惹かれる画材を揃えるのがおすすめです。色鉛筆の発色や手触り、カラーペンの滑らかな描き心地など、画材の違いで表現の幅はぐっと広がります。
「この色を使いたい」と感じる瞬間があるだけで、自然と机に向かう時間が増えるもの。少しずつ揃えていく楽しみもあり、ぬり絵の時間がより豊かで特別なひとときに変わります。
3. 完成した作品を飾る
出来上がった作品を目に見える場所に飾ることで、ぬり絵を続ける楽しみが何倍にも広がります。額に入れて壁に飾ったり、クリアファイルにまとめてお気に入りコーナーを作ったりすると、自分の努力や積み重ねが形となって残り、自然とやる気が湧いてきます。
作品を見るたびに「次はどんな色を使おう」と新しいアイデアが生まれ、前向きな気持ちにもつながります。身近な空間が自分だけのギャラリーになる喜びも魅力です。
まとめ

“大人のぬり絵セラピー”は、忙しい40代女性にこそぴったりのリフレッシュ方法です。特別なスキルも時間もいらず、ただ色を重ねていくだけで、心が整い、自分自身と向き合える時間が生まれます。
さらに、人気のぬり絵本やお気に入りの画材を取り入れることで、より一層自分らしい作品づくりが楽しめます。毎日の中にほんの少しでも「ぬり絵の時間」を取り入れることで、気持ちが軽くなり、家族との時間や仕事への向き合い方にも余裕が生まれるはずです。自分を大切にする習慣のひとつとして、今日から始めてみませんか?


