子どもがいると、ふとした瞬間に他の家庭が気になることがあります。
「あの家は、子どもにいろいろ経験させているな」
「家族でよく出かけているな」
「子どものことをちゃんと見てあげているな」
そんな姿を見て、
「うちは、あんなふうにはできない」
と落ち込んでしまうことも。
一方で、
「あの家庭よりは、うちのほうがちゃんとしているかも」
と、少し安心することもあるかもしれません。
どちらも、他の家庭との比較です。
そして、どちらの比較も、してしまったからといって悪いわけではありません。
「あのうちみたいにはできない」と思ってしまう
他の家庭がよく見えることは、珍しくありません。
子どもの習い事。
休日のお出かけ。
手作りのお弁当。
きれいに整った家。
家族との時間。
SNSなどでそうした様子を目にすると、
「うちも、もっとしてあげたほうがいいのかな」
と思うことがあります。
特にワーママは、仕事をしながら子どものことや家のことも考えています。
自分では十分頑張っているつもりでも、他の家庭の「できている部分」だけが目に入ると、自分の足りないところばかり気になってしまうことがあります。
でも、見えているのは、その家庭の一部分です。
その家庭にも、忙しい日があるでしょう。
家族にイライラする日もあるでしょう。
できていないことも、きっとあります。
だから、
「あの家庭ができていること」と「自分の家庭にできていないこと」を、そのまま比べなくていい。
そう考えてみてもいいのです。
「あのうちよりはマシ」と思うこともある
比較というと、「自分のほうが劣っている」と感じることばかりに目が向きがちです。
でも実際には、
「あの家よりは、うちのほうがちゃんとしている」
と思うこともあります。
これは、あまり口に出しにくい気持ちかもしれません。
けれど、人と比べることで安心することもあります。
「うちは毎日ちゃんとご飯を食べさせている」
「子どもとの時間は、それなりに取れている」
「家は散らかっているけれど、あそこまでではない」
そんなふうに思って、自分の家庭に少し安心できることもあります。
これも、人間らしい心の動きです。
だから、
「人と比べて安心するなんてダメ」
とまで、自分を責めなくてもいいと思います。
ただ、その安心のために、誰かの家庭を下に置かなければならなくなると、少し疲れてしまいます。
「あの家よりマシ」と思ってもいい。
でも、その比較をし続けなくてもいい。
そんなくらいの距離感でいいのではないでしょうか。
比較してしまったら、まず「何が気になったのか」を言葉にする
他の家庭を見てモヤモヤしたときは、いきなり
「私も頑張らなきゃ」
と動かなくても大丈夫です。
まず、
「私は何を見て、比べたんだろう?」
と考えてみます。
たとえば、
「休日に家族で出かけているのが気になった」
「子どもの習い事が多いのが気になった」
「家がきれいなのが気になった」
「ママがいつも穏やかそうなのが気になった」
というように、具体的にしてみます。
「なんとなく、あの家のほうがいい」
と思っていたものが、少し見えやすくなります。
すると、
「私が欲しかったのは、家族で過ごす時間だったのかも」
と気づくこともあります。
「うちもやらなきゃ」と思ったら、一度保留にする
他の家庭を見て焦ったときに、一番避けたいのが、
その日の勢いで我が家のルールを変えること。
「あの家が習い事をしているから、うちも何か始めよう」
「あの家が毎週出かけているから、うちも出かけなきゃ」
「あんなに家がきれいだから、もっと掃除しなきゃ」
と、どんどん自分の負担を増やしてしまうことがあります。
そんなときは、
「これは本当に我が家がやりたいこと?」
と、一度保留にします。
今日決めなくてもいい。
明日になってもやりたいなら考える。
それくらいで十分です。
SNSは「比較したくなったら閉じる」と決めておく
SNSは、他の家庭の一部分がたくさん目に入ります。
楽しそうな休日。
子どもの成長。
きれいな家。
手の込んだ料理。
それを見て元気をもらえる日もありますが、疲れている日は比較のスイッチが入りやすくなることも。
そんなときは、
「今の私は、見ると比べてしまう状態かも」
と気づいたら、閉じてもいい。
見る時間を決める。
疲れている夜は見ない。
比べたくなるアカウントを一度ミュートする。
「情報収集」と「自分を苦しくすること」は別です。
自分の機嫌を守るために、距離を置いてもいいのです。
「他の家庭」ではなく「昨日の我が家」を見る
比較を手放すために、一番わかりやすい方法のひとつが、
他の家庭ではなく、自分の家庭を見ること。
たとえば、
昨日より子どもが自分から準備できた。
前より親子で話す時間が増えた。
以前より朝のバタバタが少なくなった。
家族で笑う時間があった。
そんな小さな変化を見つけてみます。
他の家庭と比べると、
「まだまだ足りない」
となりやすいけれど、
昨日の我が家と比べれば、
「少し変わったな」
と思えることがあります。
大きな成長や成果でなくてもいいのです。
「うちのよかったこと」を3つだけ思い出す
比較で落ち込んだときは、我が家のよかったことを3つ思い出すのもおすすめです。
たとえば、
・今日は家族でご飯を食べられた
・子どもが学校の話をしてくれた
・忙しかったけれど、ちゃんと寝る準備までできた
こんなことで十分です。
「たいしたことない」と思うようなことほど、実は毎日の家庭を作っています。
他の家にはない、
我が家だけの普通の日常
にも目を向けてみます。
「あのうちよりマシ」で安心したら、そこで終わりにする
下を見て安心したくなる日もあります。
そんなときは、
「あの家庭よりは、うちのほうができている」
と思った自分を責めるより、
「今、自分は安心したかったんだな」
と考えてみるのもいいかもしれません。
そして、そこで終わり。
誰かの家庭について、
「あそこはダメ」
「うちのほうがちゃんとしている」
と、さらに比べ続けなくてもいい。
安心できたなら、その安心を自分の家庭に持ち帰ればいいのです。
「うちはうちなりに、ちゃんとやってる」
そう思えたら、それで十分です。
比較したくなったときの小さな習慣
他の家庭と比べそうになったときは、こんなふうに切り替えてみます。
① いったん画面を閉じる
SNSなどを見ているなら、まず離れる。
② 「何がうらやましい?」と考える
家庭そのものではなく、自分が欲しいものを探す。
③ 今日すぐ真似しない
焦った勢いで習い事や家事を増やさない。
④ 我が家のよかったことを1つ思い出す
小さなことで大丈夫。
⑤ 「今の我が家には何が必要?」に戻す
他の家庭ではなく、自分たちの生活を基準にする。
これだけでも、比較の中に入り込んだままになりにくくなります。
比較を完全になくさなくてもいい
「あのうちみたいにはできない」と落ち込むこともある。
「あのうちよりはマシ」と安心することもある。
どちらも、なくそうと思っても簡単にはなくなりません。
だから、比較しない自分を目指すより、
比較したあとに、自分の家庭へ戻ってこられること。
それを目指してみてもいいのだと思います。
他の家庭を見て、
「いいな」
と思ったら、
「私もこんな時間が欲しいんだな」
と気づく。
「うちより大変そう」
と思ったら、
「私は今の我が家に安心したかったんだな」
と気づく。
そして、
「じゃあ、うちはどうしたい?」
に戻る。
他の家庭と同じじゃなくていい。
他の家庭より上じゃなくてもいい。
我が家が、我が家にとって心地よければ、それでいい。
ワーママの毎日は、他の家庭の正解を追いかけるほど、余裕があるわけではありません。
だからこそ、ときどき比べてしまったとしても、
「はいはい、また比べてたね」
くらいで、自分の暮らしに戻ってくればいい。
他の家庭を見てしまってもいい。
比べてしまってもいい。
そのあと、自分の家庭をもう一度見てあげればいいのだと思います。


